2001.8.24


at 吉祥寺 Strings

”真夏の夜の綱渡り”


 久しぶりだあ!!

 追っかけ状態になってから初めて、1ヶ月半も間が空いてしまった。私的にいろいろ忙しくなり、吉岡さんを皮切りに始まったJazzライブハウス通いも、つきあいがイヤと言うほど広がって、吉岡さんだけではすまなくなってしまった。ここ吉祥寺Stringsに来るのも8月に入ってからもう4回目だ。すっかり常連の仲間入りをしてしまった。このお店は、いい。20人も入ればいっぱい、というスペースだが、ろうそくの明かりに照らされた店内の雰囲気は抜群。グランドピアノに沿うようにテーブルがしつらえてあり、反対のコーナーにはバーカウンターがある。これだけの狭さなので、どこにいてもミュージシャンが至近距離だ。店の女性たちの対応も丁寧でそつがなく、マスターも人柄の良さが顔ににじみ出る人。お酒の種類も豊富だし料理も安くておいしい。ここのお店でメンバー登録をすれば毎月ライブの予定表が郵送され、さらに5回行けば1回分のチャージがタダ、というなんとも泣けてくる特典までついてくる。さっそく登録したのは言うまでもない。これだけのスペースの店なので、お目当てのミュージシャンが出る日には予約をお勧めする。私もこの日は抜け目なく席をリザーブした。「ピアニストの顔がよく見える席を」と注文しておいたら、ほんっっっっとにこれ以上はないくらい近くだった。ここは客席と言うより、ほとんどステージだ。

 ライブが始まる前、おなかがすいていたのでパスタを注文した。専門店並みにいいお味。・・・しかし、オーダーのタイミングを間違った。演奏の前に食べきれなかったのである。吉岡さんが目の前でピアノを弾いていて、さらにお客さんの視線もステージに集まっているその時に、ステージ上と言っていいこの席でスパゲティーをすするのはかなり勇気がいる。かくしてフレッシュトマトとモッツァレラチーズのスパゲティーはいたずらにフォークでかき回されるばかり、むなしく冷めていったのでした。

 吉岡さんの出で立ちはラフなジャケットにハンチング。今日はカジュアル系。そしてこの日のメンバーは、あの、北千住バードランドと同じ、パーカッションに中里たかしさん、ベースは沼上励さん。ドラムはなし。中里さんとはG・H・9以来、お会いするのは3回目。スマップのコンサートにも参加されているという中里さんは、ご自身もジャニーズ系のかわいい(あら?ごめんなさ〜い)顔立ちだ。次の日も名古屋でライブだなんておっしゃっていたけれど、あの吾郎ちゃん逮捕騒動でさぞ混乱した事だろう。

 それはともかく。

 ドラムの代わりにパーカッションという構成のためか、この日の演奏のキーワードは「リズム」。いつものような熱いバップやとろけるようなバラードは聴けなかったが、かわりに非常にスリリングなリズムとフレーズの綱渡りを堪能できた。吉岡さんのピアノが自在にノリを変化させていく。それは指先のほんのわずかな違いのように見える。しかし、それがリズム隊を翻弄する。吉岡さんが何かを仕掛けるたびに、中里さんと吉岡さんの間で激しい(?)視線のやりとりがある。「これでどうだっ!」と吉岡さんのいたずらっ子のような視線が飛ぶ。「えっ、うそっ、やっだなー反則ですよそれ」と中里さんのちょっと困ったような視線が答える。困りながらもめちゃくちゃ楽しそうだ。そして、そのはざまで沼上さんの実直なベースが休むことなく低音を刻む。さすがに長いつきあいだけあって、沼上さんは吉岡さんのくせをよくご存じだ。吉岡さんの、もう少しで転落しそうなぎりぎりのフレーズとリズムにぴたっとくっついていく。この日の私の席は吉岡さんが目の前。ちょっと振り返ると中里さん。それはふたりの視線が火花を散らすちょうど真ん中あたり・・・・・もう、どっきどきである。しかし、これこそライブの醍醐味!これほどまでの自分の幸運がコワイ。

 蒸し暑さを吹き飛ばす爽快なライブに、いつもの事ながら元気が出た。もうすぐ始まる学生たちの新学期、9月の憂鬱なラッシュが始まる前にもう1度行って元気をもらいたい。帰りに、この3人の素晴らしいミュージシャンたちと握手をしてもらった。握手といえば・・・・初めて吉岡さんに握手をしてもらったとき、私はあるとんでもないことに気づいたのだ。それはなにか・・・・次回をお楽しみに!!
 



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